犀の角
カテゴリー記事に頻出する普遍否定には幾つかの前提がある。①抽象普遍を否定していない。この普遍は、抽象名詞あるいは普通名詞として自我に陰伏潜在する無自覚といえる。②否定は抽象普遍の現実態。山田(私)は人間である。帰納法によって現成する「人間」と…
副題:ワクチン接種問題から浮かび上がる科学への誤解と限界二つの思考法がある。①帰納法 個々の具体的事実から一般的な命題や法則を導き出すこと。特殊から普遍を導き出すこと。導かれた結論は必然ではなく蓋然(必然と偶然の間)にとどまる。科学的論理思…
大した話でもないのだけれど、有限と無限の違いについて、結局のところ無限は思惟空間(情報空間)の中にしか存在しないのか?・・などと昨日の夜考えていた。ビール飲みつつYouTubeで「殺し屋イチ」視聴しながら。エグかったが、数字が脳半球を一緒に回って…
もはや火薬庫だ‥性的同意年齢引き上げ問題(現行法13歳、中学生相当)における民間言論空間は、そう形容せずにはいられない程に死屍累々する戦場と化している。言及すると必ず被弾するから念の為お断りしておくと、この問題に対する私の立場は賛成も反対もな…
副題:水はいれかわる『儒教に触ると押し並べて変質する。仏教、道教、神道‥国でさえも。結果論ではあるけれど、かつて日本を破滅させた国家教学が儒教(朱子学)である。』と前回記事「胡蝶の夢に見るもう一つの生きかた」に書いた。今回はもう少し踏み込ん…
副題:自然体で生きる『荘子』内篇 斉物論 第二昔者、荘周夢為蝴蝶。栩栩然蝴蝶也。自喩適志與。不知周也。俄而覺、則蘧蘧然周也。不知周之夢為蝴蝶與、蝴蝶之夢為周與。周與蝴蝶、則必有分矣。此之謂物化。レファレンス共同データベースhttps://crd.ndl.go.…
花王は化粧品の「美白」の表記を取りやめる。(中略)米国で起こった黒人差別への抗議運動を受け、外資メーカーが肌の色による優劣を連想させる「ホワイトニング」などの表記を取りやめた。花王、「美白」表現を撤廃:人種の多様性議論に配慮日経新聞ついに美…
判断文と現象文がある。【は】副助詞判断の対象や叙述の内容がその範囲内に限られることを表わす。新明解国語辞典「は」は対象を観察、認識する者の判断を主に表す。叙述の内容を主語に限定する場面に用いる例も多いと思う。→明日は晴れるだろう。「晴れる。…
副題:批判とは相手の規範や価値観を否定する事じゃない 過去記事「主張の構造」の続編になりす。これはずっと気になっていたテーマ。市井の誰も彼もが気軽に言論参加できる現代ネット社会の端緒を探すと「2ちゃんねる」に辿り着く。当時は便所の落書きなど…
副題:保守だからこそ反対する国旗損壊罪。「もう一つの国旗」「もう一柱の太陽神」から日の丸の本当の意味を考える。政治と宗教の話はタブー…とよく言われる。特に政治談義は己の思想信条に基礎づく話である。多様な立場を唯一の解答へと収斂させるプロセス…
※論理構造ではなく「主張」の内部構造です。人の主張は複数のレイヤーが重なって構成される。たとえば以下の主張。山田(仮名):人は必ず寿命で死ぬよね。私も人間だから永遠には生きられない。死ぬのは怖い…死にたくない。長生きできる社会である“べき”だ…
副題:論理とは大人の作ったファンタジーあるあるの疑問。上記のような見解 「関西人はタコ焼きが好きだ」という言明は、たこ焼き嫌いの関西人がただの一人もいないことを意味しませんよ(笑) は成り立つか。「AはBである」という場合における「A」の扱い、…
副題:平等と公平の葛藤。差別を許容する日本国憲法。過去記事「人間は差別の種子」で日本国憲法は相対的平等を採用しているはず…と書いた。「はず…」などと免罪符入れて退路を用意するあたり、実はこれなかなか複雑な概念で今まで中途半端な理解で済ませて…
2021-01-08 追記:ダライ・ラマ猊下のある法話を見つけました。 (正確な日本語訳の前提で)幸せは信仰心から得られるものではない。“神仏に”祈る必要もない。釈尊の教えに沿った内容だと思います。仏教に関心のない人はこの発言のインパクトがわかりづらい…
Twitter上で気になる内容が…リプ欄がわかりづらいので、ネタだとは思うけれど万一わからない人(8%)は言葉よりイメージで把握したほうがよいんじゃなかろうか…と思い立ち、簡単ながら書いてみる事にした。ネットで調べても、やれ論理記号だ真理値表だとやたら…
この日本で米津玄師さんの Lemon という曲を知らぬ人はおそらくいないだろう。私は大好きです。この曲を聞いていると、なんだかフェルメールを見ている感覚になる。フェルメールは「カゲ」の描写が巧みな画家。一般的に括弧内には光が入るのだろうけども。光…
日本人は無宗教者が多いといわれている。NHK調査によると国民の7割近くは信仰を持っていないのだとか。 事実ならば健全だと思う。ところで、宗教の定義について明確に答えられる日本人はどれ程いるだろうか。国語辞典の語釈であったり法律上の(宗教団体)定義…
最近「正論」という言葉に違和感を抱いている。正論なんて果たしてこの世にあるんだろうかと。結局、過去記事の焼き増しになるのだけれど・・物理場における事実の解明・究明を目指すサイエンスは論の正否、真偽にかかる真理の世界だが、人間(ジンカン)は…
現代の価値観で歴史を裁くな過去へ言及する際、ほぼ必ず枕詞の如く…いやファイヤーウォールの如く張り巡らされる言葉の結界に、大抵の人はこれ以上先へと進めなくなる。だって一見もっともに聞こえるから。しかし私はこう思う。現代の価値観で歴史を裁きなさ…
考えるヒントとして未来の自分のために記す。まさにウェブログとして。ここ数日ネットで垣間見たもの。それは狂気だった。過去記事「社会正義の詐誕」でも触れているが、ネット論壇は正義の奪い合い押し付け合いに毎日明け暮れているようだった。まるで(無…
副題:論理・合理信仰のパレイドリア2020-06-18 追記:文中「意志表示」と書いたら間違いを指摘された。意志ではなく「意思表示」が正しい…だって。それはまあ、表現者の作風的な問題であって、バカバカしい指摘。以下、新漢語林より引用 語義上も哲学上も「…
副題:価値や正義に普遍・不易・絶対はあるか。あるいは個別・流行・相対か。前記事「政治の季節だから」の続編になります。***最近(いや昔から)正義なる言葉がけたたましい。そしてそれをリベラルと称する人々が口走る。リベラルな人が正義の担い手など…
すべてのBauddhaへ捧ぐ1203年イスラム教徒によるCatastrophe虐殺され破壊され戒律を守り滅ぼされたインド仏教ヴィクラマシーラ大寺院佛の道、八聖道ゆく師僧たち宗教…というと、日本ではカルト扱いされ警戒されがちな世相がある。ここでいう宗教は、七五三な…
本稿はブログ旧プロフ欄に書き散らしていた文章を記事形式に修正・リライトしたものです。私は釈尊の医師シーヴァカ寿命童子へ祈りのマントラを毎朝マジメに捧げる業界で生きている。けれども私は唯物論で世界を観ていますので、スピリチュアル視点で仏教を…
※本稿は、2019-7-18_2:32:59 投稿記事「政治の季節だから」を再編集したものです。 SNSでの議論は途方もなくエネルギーを使う。向かないのだが、政治にかかるテーマについて、たまには必要かなと思い少々対話した。まぁ政治の季節(第25回参議院議員通常選挙…