以下に紹介する記事内容(三点リーダー症候群)が社会に驚きと困惑の波紋を広げているようだ。ワイドナショーでも取り上げられたネタ。
〈語尾が「…」ばかり「三点リーダー症候群」相手のせいにするズルさも〉
「三点リーダーというのは、本来は『ほかにも、もっとたくさんありますよ』といった余韻を表現する記号です。お悔やみの言葉など、言葉に詰まっているニュアンスを表すことや、言いづらいことを濁すという機能もあります。
表現を広げてくれる便利な記号ですが、便利さを逆手に取って、『相手に察してほしい』とか『相手の提案を待つ』といった、ズルい魂胆で使う人もいるのでしょう」
https://www.news-postseven.com/archives/20210115_1627800.html?DETAIL
(NEWSポストセブン)
念のため、3点リーダーをWeblio辞書より引用しておく。「三点リーダーというのは、本来は『ほかにも、もっとたくさんありますよ』といった余韻を表現する記号です。お悔やみの言葉など、言葉に詰まっているニュアンスを表すことや、言いづらいことを濁すという機能もあります。
表現を広げてくれる便利な記号ですが、便利さを逆手に取って、『相手に察してほしい』とか『相手の提案を待つ』といった、ズルい魂胆で使う人もいるのでしょう」
https://www.news-postseven.com/archives/20210115_1627800.html?DETAIL
(NEWSポストセブン)
3点リーダーとは、約物とよばれる特殊記号の一種で、点を3つ横に並べた形をした記号のことである。ネタ元(典拠など医学的オーソリティー)がいまいちわからないのだけれど、これ(三点リーダー症候群)は学術的に定義された言葉なのだろうか。
和文では全角一文字で「…」と表示される。欧文ではピリオドを3つ並べて「...」と表示される。3点リーダーは、印刷物やDTPなどで使用される他、PCや携帯電話などでも一般的に利用可能になっている。
3点リーダーは、省略の意味を持つ記号として、あるいは、視線を導かせる点線などとして、用いられる。具体的には、文章中で沈黙の状態や文の省略を表したり、文末で余韻を残したりするために用いられる。また、箇条書きで項目名と内容をつなげる点線として用いられる。
【3点リーダー】Weblio辞書
そうでないなら、あくまで比喩皮肉嫌味ですが、もはや病気だな…と思ってしまうな。3点リーダー“症候群”などと名付けた御仁は。
用語の用例は正しくはこう。その運用では誤解や誤読を招きかねないから気を付けましょう。正しく用いましょう。と書けば足りるところ、わざわざ「症候群」などと大層に造語してまで世に訴える魂胆があざとい。
「症候群」などと名辞されてしまうと、なんだか三点リーダーの使用自体が憚られる風潮が生まれそうでね。
一種の病気なのか?…と。
念のため、こちら(症候群)についても国語辞典・漢字辞典から言葉の正確な意味を引用し、以下に整理しておこう。【症】病気の△現われ (状態)。 「症状・ 炎症・ 重症・ 合併症・ 狭心症・ 既往症」
【症候】その病気になったことを示す病状。
【症候群】〔病因が不明であったり単一でなかったりする時に〕 病名に代わるものとして名付けられる称。 症候が複数であることを特徴とする。シンドローム。
新明解国語辞典
【症】第一義:やまい。病気。記事本文では「便利さを逆手に取って」とか「ズルい魂胆で使う人もいるのでしょう。」などと三点リーダーの使用意図を臆断しているようにしか見えない書き方をしていますが、用語使用者の単なる間違いなのか故意なのか、故意であればそこに何らかの病理をみてとることも不可能ではないかも知れませんが、誤用に過ぎない可能性を一方的に根拠なく捨象して、“魂胆”などと特定意図を憶測して「症」という言葉へ“あえて”結び付けているのであれば、そちらのほうが余程「病気」なのではないでしょうか。
【症候群】ある疾患や病的変化が基になって現れる、いくつかの身体的、精神的症状。
新漢語林
いずれにせよレッテル貼りは余計なお世話でしかありませんがね。
なお、タイトルは嫌味です。
三点リーダー積極的に使ってこう…