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労働基準法に触れる

ある労働問題につき4つの法律事務所に有料相談を申し込んだのですが、驚くなかれ、すべて専門外を理由に相談自体を断られてしまいました。邪推ですけど本当の理由については察しがつきます。所管官庁に確認したところ私の主張をほぼ認めて下さいましたが少額の労働問題は法律事務所でなくADR案件として特定社労士の先生に相談すべきだったのかもしれません。

そう閃いた瞬間決断しました。
もう誰にも頼りません。

無力感と憤懣をモチベーションに勉強して一人で戦います。「戦う」の意味成分はほぼ意地であって半ば独善ですが、業界のグレーな労働環境を歩くコンパスを自分の中に備えなければいけません。‥というわけで、今後は勉強関連の記事を中心に投稿してゆく予定です。

本日は労働法を学習する下準備としてのイントロ記事。

まず、当該法を具体あらしむ背後理念についての理解と労基法概念の整理からはじめます。

労働基準法の世界観は資本主義自由経済の現実を、とりわけ労使関係について、生活のため原資の稼得を要する労働者に劣位を強いる実際上公正ならざる環境と観念しているように思う。

わが国の労働慣行においては古くから国籍、信條、社会的身分を理由とする差別待遇が見られ、特に太平洋戦争中には中国人労働者、台湾省籍民労働者及び朝鮮人労働者に対する内地労働者との賃金面における差別待遇が著しかった。

ポツダム厚生省令は、その一の対象として朝鮮人労働者なるが故に坑内労働という危険有害な作業に就業せしめられていた事実をとらえていたものであった。

国籍を理由として坑内労働の危険作業にのみ就業せしめたり或いは某国人だけを特定の業務に集めそこにおける安全衛生の環境を他の業務に比して悪くしておくというような事実があればそれらの事項はやはり本條(第3条)にいう「労働条件」として考えられる。

労働省労働基準局編
「労働基準法 上」研文社1953年
資本主義自由経済は契約自由の原則を前提に据える社会であるから、それがために起こりうる公正あらざる結果についても社会は当然に許容すべきか。

ところで日本国憲法は25条1項で「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」として生存権の保障を謳い、27条2項で「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は法律でこれを定める」として25条実現のため労働契約への介入を要求している。

つまり国民は「契約自由の原則」一部修正を、憲法を通じ国家へ要求しているように思う。

上掲の引用文は昭和二十二年(1947年)法律第四十九号「労働基準法」についての逐条解説書の一文である。戦前の労働実態(国籍による待遇差別)を労働基準法と対比させる中でその意義や趣旨を解説している。

***

労働基準法理念
⚫労働者が人たるに値する生活を営むための必要を満たすべきこと。
(→健康で文化的な生活)

⚫労働関係に残存する封建的遺制を排除すること。
(→労使対等)

⚫最低労働条件の国際的基準の導入。

とりあえず電車内なので労基法全体を概観した上掲図を作って今回は終了。なんか無駄作業のような気もする。

***

追記

去る11月13日、行政書士試験を受験してきました。(一種のディレッタンティズム‥)上本文で書いたとおり、故あって一瞬は社労士受験も考えたんですが、私はべつに社労士(というか士業)になりたいわけじゃないからモチベ維持の都合上、暗記科目としか感じられない保険法関連を趣味で愉しむのは無理だなと。趣味は面白いから成立するのであって苦痛を伴うならそりゃ修行だし。それで言うと労働法の世界は面白いですけどね。

学習書は早稲田の司法試験(予備試験)用逐条テキスト&日弁連法務研究財団の法学検定テキストを基本書に、日本評論社の基本行政法、有斐閣法律用語辞典、TAC記述式問題集、LEC枝別過去問を使いました。六法についてはAndroidアプリで代用。

行政書士試験に司法試験(予備試験)用の逐条テキストを使った理由は試験科目がまる被りかつ問題のレベルがある年を堺に難化傾向にあるから。

司法試験(予備試験)
・憲法
・民法、民事訴訟法
・刑法、刑事訴訟法
・商法
・行政法
・一般教養

行政書士試験
・憲法
・民法
・商法
・行政法
・一般教養

ちなみに行書書士民法と司法試験民法を比較するとこんな感じ。※司法試験過去問は法務省ウェブサイトからダウンロードできます。
https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji08_00025.html

Aは、自己の債務の担保として甲土地に抵当権を設定したが、それ以前に賃借権に基づいて甲土地に丙建物を築造していたCからAが当該抵当権の設定後に丙建物を買い受けた場合において、抵当権が実行されたときは、丙建物のために、地上権が甲土地の上に当然に発生する。
Aが所有する甲土地に、その更地としての評価に基づき、Bのための抵当権が設定され、その後、甲土地上にA所有の乙建物が建てられた後、抵当権が実行された結果、Cが甲土地の所有者になった場合、Bが抵当権設定時、甲土地上にA所有の乙建物が建てられることをあらかじめ承諾していたとしても、甲土地に乙建物のための法定地上権は成立しない。

さて、ではいずれが行政書士民法でいずれが司法試験民法でしょうか。行政書士試験は簡単と揶揄されがちですが、それぞれ一読して瞬時に問題趣旨を把握、10秒以内の正誤判読ができないようだと多分行政書士試験すら受からないかも。

こんな↓体験談もあります。
本当に落ちたのか不明ですが。
方便的励ましかもしれない。


ところで法務省日本法令外国語訳DBシステムで行政書士法を参照したところ、行政書士は次のように英訳されてました。

Certified Administrative
Procedures Legal Specialist

大仰な言い回しであるけれど、たとえば不服申立て制度(審査請求→裁決)は裁判に類似する実質的前審、準司法制度と言えなくもなく、行政書士はまがりなりにもこれへコミットメントする士業なのだから、上のような呼称は「lawyer」が不適当とされてる以上順当な気もする。

なお憲法は行政機関が終審として裁判を行う事を禁じてるだけである。不服申立てにかかる行政書士法改正に多くの弁護士会が抗議声明出したようだが理屈も気持ちもわかる。

能力担保の問題よりも重要なのが総務省(国務大臣)の監督下という行政書士の立ち位置。

弁護士ならば依頼者のため国家権力とも対峙してくれるだろうけど一般論、行政書士は監督側と喧嘩できんでしょう。そこまで信念(人権擁護及び社会正義実現)や気骨があるなら司法試験を目指すはず。これ弁護士法に掲げられた弁護士固有の使命であって行政書士の役割じゃないのだよ。私なら、審査請求を行政書士に依頼する事は絶対ない。

参考リンク(総務省:行政書士制度)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/gyouseishoshi/index.html

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