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汚れなき聖なる闇について

副題:自分の好みでいいじゃない

ある大変著名なスピリチュアル人が黒を良くない色として力説しているYouTube動画をみた。

黒は邪悪な色、不吉な色なんだと。だから身につけるべきじゃない、身の回りに置くなとさ。バカバカしい話だなっと。

カラーコーディネートなど色を駆使する仕事師やクリエイター達が色彩論や美術として黒を研究するのは自然だし、配色にも拘るよね。だって仕事だもの。色が人に与える影響について下図のような心理研究があるのも自然だ。だって学術だもの。

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Plutchikの感情の輪
出典元
Doomdorm64, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

他方、黒を良くない色と力説していた御大はじめ、スピリチュアル主観で黒を全否定するスピリチュアル人については不自然というか似非というか、いわゆる霊感話の類と同じ印象をもってしまって。

そもそもスピリチュアルに本物も似非もないだろう、主観以外に何があるのだ、と突っ込まれそうだがそれは自然科学からの眼差し。

まあ個人的な好き嫌いで言うと黒はあまり好きな色ではないですが、日本やアジアの形而上史コンテクストから考察するかぎり、黒=悪い色として扱われてきたかというとそうでもない。

たとえば神道。

神社本庁の身分規程によれば神職には「特級、一級、二級上、二級、三級、四級」の区分があり、最上位の正装は黒袍輪無唐草紋である。

また出雲国造の正装は黒袍亀甲剣唐花菱である。歴史的に出雲国造は藩主を上回る権威を備えたもう一人の現人神であった。

ともに黒袍。

以下、過去記事「社会は陰陽オセロ」より引用

太陽が世界を照らし夜が安息を与えるように、また明けない夜のないように、世の自然現象すべてをこの相互の「相対・制約・循環・転化」の性質から読み解こうとする、自然観察から帰結されるであろう説明原理に過ぎませんでした。

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画像引用元:伊勢神宮(式年遷宮)
https://www.isejingu.or.jp/
※画像使用の諾否につきましては直接確認しています。


神道では神域を常世=常夜といい、根幹部分では「浄らかな闇(浄闇)」という考えかたを大切に受け継いでいます。

このように、闇や黒=縁起の悪い色、邪悪な色、不浄・・・なのではなく、闇や黒の中にも聖なる闇、聖なる黒が日本にはあるんです。

たとえば仏教。

仏道では仏陀を包む聖なる袈裟の色が黒であり、密教では北の不空成就如来アモーガシッディの五智である。

陰陽五行説に則れば、黒は水を表す色であり、黒は北を守護する玄武である。

北は三清(元始天尊、太上道君、太上老君)四御(玉皇大帝、北極紫微大帝、天皇大帝、女神后土)に次ぐ五方上帝『北極鎮天真武玄天上帝玉虚師相金闕化身蕩魔永鎮終劫済苦天尊』である。

日本に黒=悪い色、という形而上文化はないはずなのに、日本のスピリチュアル世界は黒や闇を疎む人おおいよね。ただ欧米のことはわからない。もしかしたらキリスト教などでは異なる扱いなのかもしれないし、そちらの影響があるのかも。

「浄らかな闇」なんて概念、キリスト教下だと排斥されるんじゃないか。

「光あれ!」の世界観だもんなぁ・・向こうは。

天/地
光/闇
昼/夜
白/黒

他方を異端・排斥する宗教文化
他方を習合・折衷する宗教文化

日本はかつて後者で天神地祇という考えかたをもっていた。

天(天津神)
地(国津神)の間に「/」はない。

かつて、と書いたのは、政治が国家神道なる思想で「/」を差し込み形而上を分断・序列化してしまったから。

廃仏毀釈もあった。
まあ神仏分離自体は正しい判断と私は思いますが、差異を差異のまま受容できなかった。

ところで、ある科哲の人が言っていたのだけれど、音楽とは目的だったのか。音楽や詩歌はそれが何処と繋がっているかが大切で、詩歌は直感知であり精神の流水、魂が感動に揺れ動く幅を音程、そしてそれらが命のドラムに運ばれるとき場に創発される美的情操を旋律、これを音楽と呼ぶのだと思っていた。

しかし、あろう事か目的と繋がっていたとは・・!

ちょっと衝撃の知見を得た。
その発想はなかった。
これ別の記事で改めて書こ。

なんで彼等の哲学は人を目的の船へ乗せようとするんだろか?結局は宗教の亜流だよね。そこを手放せない科学や哲学は。

宗教概念を科学の言葉や哲学の言葉に置換えているだけで、実はこれ一番サイコでマッドなポジションなんじゃないか。

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