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平和の表裏と一意性(補記)

前回記事「平和の表裏と一意性」の補記になります。

ウクライナ関連の記事はこれで最後にしたい。本人はそういった国際政治の話をしてるつもりじゃないんだが、むずかしい。

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かつて大戦で日本が降伏した状況(対米)とこれによって齎された現在を対ソで想定した場合、同様の未来を享受できていたか?‥を降伏論への反撃的一考とするのは意味ある推論だと思う。とても重要な視点だし、降伏は「相手が非共産圏の米国だったからこそ成立する判断」であった、と帰結するコースが自然な理路だと思う。

しかしながら、上の思考には抜け落ちている大切な視点が幾つかある。

仮にソ連を米国へ置き換えるならば、当時の大日本帝国をして必敗する経済力や生産力は無論のこと、核戦力含む軍事力をソ連という国家性質(共産主義)へ付与したうえで、「隣国との核攻撃あり本土徹底抗戦」を許容する場合と降伏する場合に被る不利益および損耗について、それぞれを数字で比較検討する必要があるよね。

また徹底抗戦の可否を判断する場合、国民という名の「抽象名辞に閉じ込められた具体的他者(※1)」に向かってそれを要求可能なのかという視点もある。

※1)名辞に閉じ込められた他者
主体性・自律性・各自性ある諸個人という意味。抽象化された、つまり政治家や学者先生によって主体性・自律性・各自性を捨象された概念上、理念上の“いわゆる”国民ではない。
ソ連に降伏する場合、米国よりも苛烈な占領政策を敷かれるであろう事は想像に難くない。

だが必敗の徹底抗戦を強行する場合(つまり降伏・国外退避不可の場合)国民は残酷な全滅戦への覚悟を強要される事になる。それも赤の他人から。

通常、法の命令は国民(※1)を対象とする。つまり最終最後、個人(※1)へ意思を強制する場合の強制力は実力行使によってしか保証されないから、戦時に想定される実力行使の内容については注意を払う必要がある。

ただいずれにせよ、上の動員令発動を含め、その時そう判断する「赤の他人たる」政治家や学者先生らは前線に出ることなく安全圏で生き残るわけだが。

そう考えてみると、ネット民は政治家や学者先生の割合が多い可能性も。ネットはプロパガンダ装置なだけに。

実際、ネットでは他国の紛争にかこつけた戦意高揚言論に溢れている。

なお、現実に発生している戦役について、降伏論含め「こうしたらよい、ああしたらよい」に類する特定の論調を、当事者でない私が当事者に代わって云々する事はありません。
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過去記事「平和の表裏と一意性」は降伏論を擁護しているかのような印象を与えるかもしれませんが、そうではありません。私が擁護しているのは言論の自由です。

同記事は、有事に起こる異見同士の強いコンフリクトについて、有事こそ言論の自由は強固に守られるべき、という民主社会の原則思考を戦時言論統制の反省に基づき現に発生している事例を用い表現したものです。

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上の理念を原理原則として実定化したものに、放送法第四条(第2項〜第4項)がある。

放送法第四条
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
電波(使用周波数)は限りある国民の共有資源なのだから、妥当な内容だと思う。

ネット民あるある「○○をテレビに出すな」系統の論調と運動。ある特定の場を念頭に置いた言行ならまだしも、放送法の適用されるテレビ空間全体を想定してるんなら理不尽に思う。

べつに表現空間は一つじゃないから「問題ない」という立場もあるのだろうけど、電波は国民の共有リソースである点を失念してるのかも。

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まあ、理解の対象を運動でなく「個別論調」に限定するんなら、私だって「テレビに出すな!」と感じるコメンテーターなんて沢山いますし、その限り意見の一致する相手もいるでしょうが。

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ところで、私は過去記事で「メディアはむしろ偏るべき」と書いた記憶がある。

ここでいう「偏り」は思想についての偏りである。

放送法第四条に立脚したうえで、メディアそれぞれが独自の立場を展開すること抜きに多様な立場を掬う(救う)など叶わぬからだ。

A放送チャンネル
B放送チャンネル
C放送チャンネル...

すべてのチャンネルが同じ「公理、理路、帰結」で世界を認識してるんなら、合併すればいいじゃない。だって同じなら貴重な電波資源の無駄食いじゃん。

そしてその先にあるのは大本営発表だけ流れる社会。

唯一の「公理、理路、帰結」へ世界認識を収斂させる発想って宗教だが、そういえば、かつて日本は・・(以下略)

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