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いま必要な羅針盤「楽しさ」より「排泄」—介護ビジネスの順序転倒を問う

記事タイトル
「スタートアップ後進国」とも言われるニッポンで、介護業界の課題に取り組もうと、20歳の女子大学生が2025年5月、株式会社を立ち上げました。「老後を楽しくハッピーに」新たなサービスを追求する挑戦を追いました。

https://www.tokai-tv.com/tokainews/feature/article_20251103_43140

引用元∶東海テレビ
2025/11/03 19:30配信

一般論、北川愛子氏(女子大学生起業家)が代表を務める「GIVELOVE株式会社」の取り組みは情熱に溢れ称賛に値するものです。

活動内容を要約すると、大学生を活用した介護施設のレクリエーション(TikTokダンス、生け花、美容サポートなどの)代行サービスで、高齢者に楽しさや交流を提供し施設の負担を軽減するGIVELOVEよし大学生よし介護施設よしの「三方良し」モデル。

介護職員不足(2026年予測∶25万人不足、介護職高齢化)を背景に、若者の活気が注入されることで施設の雰囲気は明るくなるだろう。

なるほど現代日本の「起業ブーム」の好例としてメディアが持ち上げるのもわかる。

詰まるところマズローが言う第4,5層を担う事業なんだが、現代介護福祉が抱える問題の本質は、そうした自己実現者の足場となる下層を支える担い手不足、供給不全なんですよ。同サービス導入のメリットは、北川氏曰く介護職が身体介助に専念できること。そう胸を張るが、いま日本社会に必要なのは「上澄みを掬う人」じゃなく「泥水の中に入って泥を掬い手を差し伸べる人」です。

上層は下層がなければ存立しようない
そしてその下層が脅かされているのだ
脅かされてるのは上層の基盤なんだよ

福祉貢献したい!!という北川愛子氏の思いや情熱は素晴らしいものだが、介護活動における身体介助は一連の介護プロセス⚫⚫⚫⚫⚫⚫を支える前提群の一にすぎない。

またレクリエーションと一口に言っても、そこには理学療法の視点、作業療法の視点、言語聴覚療法の視点が欠かせない。べつに介護レクは高齢者と遊ぶ時間じゃないし、なにより介護職イコール排泄・食事サポーターじゃないんで無邪気に「三方良し✨」と発想するのは現場に対して些か無作法と思う。

「介護職の皆さんこれで身体介助に専念できるでしょ」とか言われたら介護理解の粗雑さに内心落胆されると思う。

だって彼らはオムツ交換したくて介護職やってるわけじゃないし、そういう世間の偏見に嫌悪すらあるのに。

少なくなとも福祉領域においては、そうした若手起業家をフィーチャする社会より、溺れる人に直接手を差し伸べるガチの支援職を応援する社会であってほしい。




引用元∶警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和6年)警察庁

家族もいない、家族はいても(家庭介護は悪しき因習だ!などと)家族観を希薄化するリベラルイデオロギー社会。介護保険サービスも人手不足から機能不全。これら現下の社会情勢から導ける未来像は、お一人様高齢者の「糞尿塗れの孤独な放置死」大量発生である。

泥の中を掻き分け手を差し伸べるる事業よりも贅沢な砂遊びの場を提供する事業が人気を博す社会の主客転倒を、私は憂う。

追記∶もう一つの順序転倒

家族観を希薄化する‥
こういうやつですね‥
記事タイトル
「在宅介護=美徳」ではない。距離を取ることでむしろ思いやる余裕が…。介護施設の相談員が、在宅介護に苦しむ人に一番伝えたいこと

https://fujinkoron.jp/articles/-/19440

引用元∶婦人公論
2025年11月13日

「在宅介護=美徳」ではない。

そりゃそうなんですが、家庭介護の要請根拠は倫理上の美醜じゃなくて倫理上の順序。高齢者介護は先ず自助と共助が大原則。共助の第一歩は家庭介護。これは家庭機能の話でここが崩れると福祉はもたない。

必要なとき必要に応じ介護保険施設を利用できる‥この前提は既に崩壊してるのだから、介護職を頼れ!に類する言説は船員のいないボロ舟へ避難民を誘導するようなもの。

のぶ氏(@nobu_fukushi)の見解は自助や共助(家族の助け合い)と公助(他者のリソース)の先後を入れ替える言論で責任の所在転換にインセンティブを与えかねず理想と現実の矛盾を絶望的に押し広げるだろう。


Original: karsai-nei-tsang.hatenablog.com | Author: [マBOY] | First published: 2025-11-09 | ID: pcm-puls

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