ベッカーモデルの変形
E(U)=p·U(B−F−L)+(1−p)·U(B−λL)
・L∶Total Expected Loss
・λ∈ [0,1]∶未発覚でも感じる内的コスト
LもBを下げる項である。たとえば貧困(低収入労働)であっても労働価値に敬意と承認がある社会では、Lは増加しBを下げる。
これ誰でも思い付く概念拡張だと思うけど、なんで数式を変形させたかというと、溝口氏とゆいぴす氏の、一般労働者へ延焼しかねない、あまりに失礼な発言を見たから。
記事タイトル
「キャバ嬢が一晩で稼ぐ金額」溝口勇児氏 番組出演した一般人の「年収」への指摘にSNS騒然…キャバ嬢本人も「私は稼げます」と強気
引用元∶女性自身(Y!ニュース)
4/16(木) 17:15配信https://news.yahoo.co.jp/articles/fee7a97e2433d16564c7eee8c87d4ef4c52d6013
44歳∶400万
49歳∶96万
51歳∶300万
溝口∶総じてみんな、40代、50代の人で、君たちの年収は、ゆいぴすが大体一晩で稼いじゃったりします。キャバ嬢であるゆいぴすが一日で稼いじゃう金額なんですけど、皆さんの年収。どう思います?
志願者∶それ、比べることに意味あるんですか?(一晩で)400万円を稼げて優秀なのかもしれない。でも僕にとってお金ってそんなに重要ではなく、自分でやった仕事の結果として出てくるものなので。ゆいぴすさんが優秀なのは分かりますよ。ただ、400万円という数字に関して僕は何の感想も持たないです。
ゆいぴす∶いや、別にどうこう言われても、私はあなたの年収を一日で稼げます。
この配信動画を見た細川バレンタイン氏が次のコメントをツイートした。(言葉キツいのでアコーディオンにしてます。)
細川バレンタイン氏は資本主義自由経済を擁護する側だと思うが、思想基盤はアダム・スミス的である。つまり健全な市場の成立条件を言っている。言葉は粗暴だし憎悪を感じるけれども主張の基底は理解できる。
※特定職種に対する憎悪表現については不同意。
E(U)=p·U(B−F−L)+(1−p)·U(B−λL)・L∶Total Expected Loss
・λ∈ [0,1]∶未発覚でも感じる内的コスト
人間の価値や序列が収入で決まる社会はLを低下させE(U)を押し上げる。
日本の経済思想史から探すと渋沢栄一翁の「論語と算盤」あたりか。
私は左翼的経済観を嫌うが、溝口氏やゆいぴす氏のような経済観はもっと嫌い。
渋沢栄一翁の言葉を借りるならば‥
富をなす根源は何かと言えば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ。
金銭資産は、仕事の滓である。滓をできるだけ多く貯えようとするものはいたずらに現世に糞土の牆を築いているだけである。
無論のこと職業に貴賤など存在しないし、私は細川バレンタイン氏と違いキャバ嬢に対する憎悪もない。しかし、溝口氏やゆいぴす氏の言葉に渋沢が言う「正しい道理」があるかと考えたら、そんなものないよな。
現代リベラルの行き過ぎがリベラルの退潮を呼び込んだとすると、REAL CAREER的経済観はマムダニを呼び込む。陰陽転化、世はバランスするように出来てるからね。
こんな風に‥
@Acyn
WELKER: Do you think billionaires have a right to exist?
MAMDANI: I don't think we should have billionaires because it is so much money in a moment of such inequality and ultimately what we need more of is equality across the city and across the state and country and I look forward to work with everyone including billionaires to make a city that is fair for all of us
https://x.com/Acyn/status/1939352602342478300/video/1 より引用
資本主義を守りたいなら穢してはいけない清冽な地下水があることを知ってほしい。
追記∶溝口発言とインプリケチャー
なお(ファンと思しき者による)次のような弁護を散見するが、これは成立し難い。曰く、『当該発言は「どう思うか?」を志願者男性に問うただけであり、センテンスに価値判断は含まれていない。したがって、氏に対する批判は、文章に含まれない発話者の意図を勝手に憶測するものである。』
志願者∶それ、比べることに意味あるんですか?(一晩で)400万円を稼げて優秀なのかもしれない。でも僕にとってお金ってそんなに重要ではなく、自分でやった仕事の結果として出てくるものなので。ゆいぴすさんが優秀なのは分かりますよ。ただ、400万円という数字に関して僕は何の感想も持たないです。
ゆいぴす∶いや、別にどうこう言われても、私はあなたの年収を一日で稼げます。
なるほど確かに文のどこを探しても明示的に価値判断を示す箇所は見当たらない。その通りだが、では、なぜ成立し難いのか。
日常自然言語における発語とは形式論理でなく「コンテキスト応答」だからである。
貴方は(真冬の夜に)開いた窓のそばに立つ友人へ、こう語りかけた。「真冬の夜に窓開けてるの?寒くない?」、、おそらくこの友人は、窓を閉めるのでは。もし「うん開けてるよ!寒いね〜(笑)」などと返答されたら、訝しくないですか。
それとも、『当該発言は「寒くない?」と問うただけであり、センテンスに遂行依頼は含まれていない。したがって、友人の行為は文章に含まれない私の意図を勝手に憶測するものである。』と言うべきだろうか。
友人の行動は勝手な憶測ではない。インプリケチャーに対する合理的コンテキスト応答だろう。では、溝口氏やゆいぴす氏の言動に隠されたインプリケチャーはなにか。
コードペンを使って以下へ図式化を試みます。
Original: karsai-nei-tsang.hatenablog.com | Author: [マBOY] | First published: 2026-04-20 | ID: pcm-puls