副題:全称命題
若者“は”(自民党を)支持している
選挙についてアレコレ書くのはもうやめよう、そう思ったのだけれど、オールドメディア一部の印象操作がエグい。よくみる「若者は自民党を支持」アピールにつきまとう虚飾。
量の事実をただ事実の比較として伝えればよいところ、「若者は」とレトリックで伝える。
レトリックを嘘というのは違うけど、全称命題なら偽には違いない。
事実を誠実に伝える気があるのなら、「若者」という語の前後に「一部」などの語句又は数詞を付け加え、普通名詞(ある類に属する個物のすべてに通じて適用される名称を表わす語)の持つ性質を修飾するハズだ。
もちろん文脈にもよるけれど、構文として「すべての」からはじまらなくても述語(目的語)のかかる対象が普通(概念)名詞なら全称命題は成立する。
なのでなるべく限定修飾してほしい。
※10歳代の投票率は全数調査
出典
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/
出所:総務省統計局
平成29年10月1日時点
年代別人口統計
上掲データで考えてみる。
(平成29年第48回衆院選)
若者を10代と定義する。
有権者:2,397,000人(日本人人口)
投票率:40.49%(48回衆院選)
推定総得票数:約970,500人
仮定:自民党50%得票
この場合、以下3群に分類できる。
①自民党含めた既成政党全体を信任していない※無投票群
→1,426,500人
※単に投票なしの意
②自民党を信任しておらず自民党以外の政党へ分散した投票群
→485,250人
③自民党支持群
→485,250人
***
(ざっくり計算すると)
③は母集団の20.24%にしかならず、8割近い若者“は”自民党を支持していない事になる。
上の文章、数詞を省いたほうが誠実だろうか。
こんなふうに・・
若者は自民党を支持していない
結論
偽:若者“は”自民党を支持
特称命題
真:2割の若者“は”自民党を支持
市井の会話であったり個人ブログや個人ネットアカウントが発信する分には主語のスケールなんて原則自由に表現すりゃよいと思うが、公器たる大マスメディアが「マス・コミュニケーション」の中でご都合操作するのはどうなんだと。
まあ感覚が市井の会話や個人ブログと同じレベルなのは薄々気付いてたけど。
我がブログも大概アレですが、「マス・コミュニケーション」じゃないし文章で商売しているのでもない。ブログの一般記事は個人のモノローグなのでギリっギリセーフ。