思考の定番に三段論法がある。
推論の論理形式としてこれほど有名なものもない。
特徴は帰納法を用いて個別から普遍性を抽出し、演繹法を用いて個別へ還元する点にある。
①全ての人間は死ぬものである。
②ソクラテスは人間である。
③ゆえにソクラテスは死ぬものである。
わかりやすすぎる。②ソクラテスは人間である。
③ゆえにソクラテスは死ぬものである。
では次の論理構成はどうか。
①この人間は死ぬものである。
②ソクラテスは人間である。
③ゆえにソクラテスは死ぬものである。
こんな無茶苦茶な論理構成を150万ユーチューブのスパチャで堂々開陳する人であっても、なぜか「論理的な人」の称号を得るんだよな。②ソクラテスは人間である。
③ゆえにソクラテスは死ぬものである。
なお、この話のポイントは、明らか間違った論理を「正しい思考」として受け入れちゃうファンが多いことへの衝撃ね。
明らか間違った論理をそうと気づけず開陳しゃうケースは(自分含めて)誰でもあるハズだから、そこはご愛嬌。
ただ、私自身まったく論理的でないけれど、上の定式を持ち出した上で間違うは流石にないかな。だって前提①に帰納法かかってないの見たら(聴いたら)分かるじゃん。