副題:結局、悪ってなに?
市井の素朴な視点
先日投稿した「それでもあなたは悪でない」のテーマに関連する目を引くツイートがありました。https://twitter.com/aniotakirara/status/1709832997317542283より引用
これは大切な視点の応酬で、過去記事でも類似のテーマを扱いました。売春と麻薬をアナロジー(比論)で並べてますが、酒やタバコを持ち出すまでもなく害には質と量がありますから麻薬が大麻を指すなら合法化もアリだと思う。
売春規制の【根拠】も嫌悪感情に根差す道徳に値しない俗見だから(売春はそもそも犯罪じゃないが)合法化で私はかまわない。
というよりも、【あらゆる規制は科学的数理的に首肯できる程度の確かさを要求される。】そう言いたいだけで、特定の営みを擁護してるわけじゃありません。
過去記事から再掲
記事題:イデオロギーと原子命題
精神疾患って‥
(根拠不明瞭な点はさておき)
2023.01.21 追記
専門家の人から指摘を受けていました。
https://archive.is/H7MpJ
なお以下の文章は事実の有無に依存しません。理論適用の恣意を言ってるだけですんで。SNSの誹謗中傷で亡くなる命もあるし、飲酒に起因する犯罪で‥
需要側の観点だと、では飲酒はどうか。SNSやネット利用はどうか。可哀想な話や気の毒体験談を探し始めたら枚挙に暇がない。
飲酒処罰法を制定すれば
飲酒絡みの××は減少し
供給も自然に縮小する
飲酒は絶対的に必要か?
【SNSには害悪性がある】
SNS使用処罰法を制定すれば
SNS絡みの××は減少し
供給も自然に縮小する
SNSは絶対的に必要か?
【公営賭博は不健全である】
関連特別法をすべて廃止すれば
(違法性阻却事由を奪えば)
賭博絡みの××は減少する
賭博は絶対的に必要か?
【慢性アルコール中毒患者の犯罪防止に関して:殺人を犯した2精神鑑定例の検討】しかし、である。
“精神障害者の犯罪は一般人に比し低率であるものの,殺人や放火などの重大犯罪の比率はかなり高いことが以前から指摘されている。”
引用元
北海道大学医療技術短期大学部紀要
hdl.handle.net/2115/37560
***引用終了***
アルコール精神疾患について以上の指摘があります。当たり前ですが、飲酒しない者が(飲酒に起因する)アルコール中毒となる可能性はゼロに対して飲酒者がアルコール中毒となる蓋然性はゼロでない。思うに、そもそも「お酒」が世に存在しなければ「お酒」に起因する中毒症状も存在できないですし、起因犯罪も存在せんのでは。害悪性すごい‥
彼らは一体なぜ【これら】を性産業にのみ限局、固執して抽出してしまうのか。そしてあたかも性産業特有の事象であるかのようにイシュー化するのか。
なぜ視点を一生懸命ズラして(抽出ポイントを変えて異同を主張)弁護し始めるのか。性(産業)嫌悪イデオロギーとどう違うのか。
縮小する議論をしたらいい‥
こんな放言、他人様の嗜好や職業に向かってよう言わん。たとえばですけど、私は「お酒」の害悪性を認めた上で、禁酒法を制定せよとは思わんし、社会は飲酒者を警戒すべしとも思わんし、飲酒者ならば犯罪予備軍とも思わん。何より私自身、酒好きですしね。
2023.01.22 引用部を追記
《歌舞伎女子の貧困》事故物件に住んでホスト通いする風俗嬢(25)の告白「週6日の鬼出勤と出稼ぎソープで働き詰め。月100万円がホストに消える」
引用元:文春オンライン
*** 引用終了 ***
※この認識の基体をイデオロギーというのです。違法性のない手段(風俗)で違法性のない自己実現(ホスト通い)をしてる。
収入の按分は自己実現のために本人が適正だと思う金額を本人が自己決定してるだけでしょ。
これを貧困や被害と扱い産業や社会構造へ他責するのだとしたら筋違い。
マイホームローンで分不相応の借財を負い生活苦となったら責任は不動産屋にあるのか。マイホームの価値とホストの価値は違う?
それです。それがイデオロギーです。
①原子命題(価値判断)
性は悪である。真か偽か
②既存の性サービスは男性側の不当な性区分によって為される因襲的営みである。真か偽か
③既存の性サービスは無前提に【搾取】を構成する。真か偽か
女子差別撤廃条約第六条などは上記①②③を真と措定して立論してるのだろうけれど、はたして措定なのか不当仮定つまり虚偽なのか、とりわけ①については論証不能の前提に違いない。
私はこうした(論証不能の前提つまり非科学から始発し不当仮定虚偽を論理内部に複合/終着させる)レギュレーションをヤバい意味で宗教と認識するけれど。
【女子差別撤廃条約】
https://archive.is/Pyc4S
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【他】から【他】へ向かう法益侵害が存在しない場へ道徳によった犯罪概念の帷をおろし一方をコンストレイントする作為の中にこそ私は不善や没倫を覚えます。ですから自己準拠道徳として「ならぬものはならぬ」と考え行動するのは自由ですが、(自己準拠道徳を一般化して)法益侵害はなくとも【斯く斯く然々】の理由で規制を正当化できるのだ‥そう考える人達は、その【斯く斯く然々】を他の業種や嗜好へも公平に当てはめないと不正義ですよ。
たとえば、法益侵害はなくとも依存性のある行為ならば犯罪として規制可能と考えた場合、公営ギャンブルや飲酒は法律の不在により取り締れないだけで、本来的には悪である、と言えてしまう。
ギャンブルや酒類の「製造/流通/販売/購入/使用」を犯罪化すれば人々はより健康に、またこれら因子が存在せずば起こらぬであろうトラブルを、将来に渡り防止できませんかね。しかしそうすると、次のような意見が必ずあがる。
たしかにギャンブルや酒類には否定的な側面がある。しかし【斯く斯く然々】の理由でポジティブな面もあることから否定的側面のみへ着目して安易に悪と断じる規制論には慎重であるべきだ、と。
そうだから概念の内実をきっちり言語化できないのでは。つまり倫理・道徳を僭称する単なる俗見。
国に差別される職業
以上は給付金問題等の性産業規制を念頭に、規制論の根底にある否定感情を描いた文章ですが、ここからは法制度によって【著しく不当な境遇】を余儀なくされる代表産業について書こうと思います。ただ念のため先んじて述べますが、下掲画像のように特定職へ向かう個人レベルの嫌悪や偏見については悔しくとも受忍せざるを得ないと私は思う。
冒頭で引用した画像もそうですが【市井の感覚】はこんなもん。
https://twitter.com/hangekinoeisya/status/1704522699379515840より引用
これは個々人の認識なので性風俗が裁判官よろしく【不健全産業】扱いされようと、たとえ介護職が【雑用係/ゴミ捨て係】扱いされようと【子供にすすめない職業】扱いされようと、世間の眼差しは変更しようもない。また否定するなと哀願するものではない。
誰に認識を強要される事なく
市場は自由に価値を評価する
それでよいし、そうあるべき
私が嫌なのは、上述の観念形式【】を“国家が”内面化してしまっとる件。
そしてそれ【】を有効な規範として実体化すべく【法や判決】へ形式変換し社会へ再帰させること。そうすると、根拠を同一のものの中に相互参照し合う無限ループが完成してしまうから。
日本の介護職差別
介護の公定価格(処遇)が安い理由は【】を国家が強固に内面化してるから。その点、介護職は大変だなと思う。介護保険法を廃止して完全自由価格で競争すれば業界内格差の発生が不可避とはいえもう少しまともな収入になる気も。介護は超過需要(供給<需要)ですからメカニズムに則るかぎり本来価格上昇は不可避のはず。
この【介護職へ著しい不利を強制する仕組み】こそ介護保険制度の実質で、これが通用するのは根底に【介護職への軽視】があるからだ。有権者たる全国200万人超の介護職は【自らの人間らしい暮らし】を勝ち取るため介護保険制度撤廃を国へ訴えてよいと思う。
これは類例のない差別制度といわざるを得ず、家庭や学校など教育現場で【子供にすすめない職業】扱いされるのも道理でしかない。
※日本政府の道理のわからなさを端的に示す実例がこれ。
記事タイトル次に同じ取材対象(内容)をべつのメディアはどう表現したのか見てみましょう。後者は政府の感覚が直截に伝わる記事タイトル。
介護職の労組「賃上げ6千円では不十分。他産業に全く追いつかない」報道受け見解
引用元:介護ニュースJOINT
2023年10月18日
前者はその感覚へ【おかしい】と伝える業界側の感覚を見て取れる記事タイトルです。
記事タイトル
介護職、月6千円賃上げ案で最終調整:政府経済対策、人材流出抑止へ
引用元:朝日新聞
2023/10/18 5:30
日本政府の公式見解
介護職の年収は(政府の価格操作により)他産業の平均年収と比べ約80〜100万円低いのに賃上げ6000円なんですよ。高校生のお小遣い交渉。
これが介護職への評価です。
ただし市場評価でなく日本政府(厚生労働大臣や内閣総理大臣等各機関)の評価です。
厚生労働大臣は記者団の質問に対し、介護職は6千円程度が妥当と言明したようです。(その一方、政府は非課税世帯へ7万円給付で調整してるんでしょう?)
介護職は日本政府の差別政策が原因で他産業と比べ価値のスタートラインにさえ立てず低所得を強いられ非課税世帯よりも酷い扱い。
低所得の納税者は見捨てられる
納税なき非課税世帯は救われる
※国家公務員と介護職の平均年収を比較すると350万円くらい差がつくのでは。
地方公務員だと300万円くらいだが、それでも単純計算、公務員一人の人件費で介護職を二人は雇えそう。
介護保険法制度の存廃
断言しますけど、介護保険制度が存続するかぎり介護職員の給与はあがりませんよ。政策で平均的日本人以下の生活を余儀なくされた挙げ句、これじゃ生活できない!と困窮を訴えれば乾坤一擲の流出防止策として【子供のお小遣いUP】レベルの報酬改定を掲げて胸を張る。
でもそれじゃあ介護職自身の老後がもたない。イザそのとき誰も助けてくれません。
介護職しか選べなかった者を世間はきっと無能と嗤うでしょう。
***
斉藤健一郎参院議員秘書にして偉大な実業家の堀江貴文氏も消費税について理解してない人が多いので解説します動画(194秒指定)の中で「(低所得者が)低所得の理由はアホだから」と侮慢してます。
***
もう介護職への処遇差別に作用する介護保険法を廃止して不当制度撤廃しましょうよ。
お客様に選択されず低収益ならば品質不足と納得できるが国の政策(アッパー限界)で低収益を強いられるのは経済の異常。
結果としての低収入・低所得ならば【資本主義自由経済】で正当化可能だが、日本政府の政策によって平均的日本人以下の生活へ固定されるならば単なる差別です。
差別でなく区別というためには介護職の処遇差別に合理性が必要となる。合理性、私は【ない】と答えるけれども【ある】と答えると、かえって深刻な事態を招く。
処遇差別に合理性は【ない】なら処遇差別撤廃が介護職にとっての解決策。介護保険制度を撤廃するか看護師又は公務員並の賃金水準を実現せよ。【ある】なら処遇区別からの離脱(離職)が解決策。
福祉マターから純サービス業へ概念構造を転換、(保険制度に基づく利用料の応益負担でない)完全自由競争に基づく応益負担介護、つまり一般的な自由取引にレストアすれば大体の諸問題は解決すると思いますが如何でしょう。
介護保険法廃止!
介護保険制度の撤廃を!!
追記:2023.10.24
記事タイトル
福祉の人材難顕著:離職超過状況に(22年雇用調査)
引用元:福祉新聞
2023年08月30日
記事タイトルまあ、予想通りです‥
介護就労者が初の減少、低賃金で流出:厚生労働省分析
引用元:日経新聞
2023年10月23日 2:00
介護保険制度は撤廃できない
制度ある限り賃上げできない
制度ある限り離職する他ない
介護業界は既に離職超過です
自分の身は自分で守る他ない
他方、それでも高齢者は増加し続け青息吐息のか細い供給先に殺到するだろう。その一方で就労者は減少していくわけだから、介護職にとって何より大切なのは離職のタイミングだろう。2025年問題は目安であって絶対基準でないが、人員補給なく食料(給料)補給もままならぬ中の時間経過は戦場を過酷に追いやるだけだから、今が離脱チャンスだと思う。
一定の条件を付けているものの、現行【3:1】の人員配置基準も今後緩和されてゆく見通し。
ロジスティック軽視の戦場は泥沼化する。底なし沼になってからでは遅いがまだ間に合う。
日本政府官僚は昔から何も変わってない。
現場(担い手)軽視のテクノクラート(語り部)権威主義。
戦場でどんなに飢えが出ても補給せず犠牲を美化し英雄譚で後進を募る。
社会が焼け野原になっても間違いを認めず敗戦と言わず終戦と言い張り誤魔化し続けてはや80年。
政治家にせよ官僚にせよ学者にせよ、正論や理想を語る者の手はいつだって綺麗だ。手を汚す者(担い手)が認められる日は絶対にこない。せいぜい口先で美化する程度だろう。
◯◯は立派な仕事、とか
◯◯は偉大な仕事、とか
◯◯は大切な仕事、とか
英雄譚に仕立て日本はいまだ特攻を美化してる。
誰も特攻を止めなかった。
語り部は、酷使できる使い捨て人材を言葉巧みに戦地へ送るのが仕事だから‥
ここは現代の隠れた戦場だ。
国は兵士の人権を考えない。